GNSS(GPS)に関してお問い合わせ頂くご質問と回答を掲載しております。
本ページへ掲載の内容は2009年掲載の内容となっております。
下記の項目で問題が解決しない場合は、弊社までお問い合わせ下さい。

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GPS関連

(Dilution Of Precision)の略。精度低下率といいます。
天空におけるGPS衛星の配置によって単独測位、干渉測位とも測位精度が影響をうけます。その度合いを示す数値で、数が大きくなるほど精度が低くなります。

  • GDOP(geometrical dilution of precision)幾何学的精度低下率
  • HDOP(horizontal dilution of precision)水平精度低下率
  • PDOP(position dilution of precision)位置精度低下率
  • RDOP(relative dilution of precision)相対精度低下率
  • VDOP(vertical dilution of precision)垂直精度低下率

GLONASSとは、ロシアの人工衛星を利用した測位システムです。
GPSとGLONASSの大きな相違点として、測位信号が衛星毎に送信される電話の周波数が異なる方式(FDMA:Frequency Division Multiple Access)を採用していることが大きな特徴です。
GPSや、今度打ち上げを予定されている欧州のGALILEOでは、全衛星に対して送信する電波の周波数が同一の方式(CDMA:Code Division Multiple Access)を採用しています。

GLONASS衛星の種類は、1982年から打ち上げが開始されたGLONASS衛星、2003年から打ち上げが開始された第2民生信号対応のGLONASS-M衛星、さらに第3民生信号対応のGLONASS-K衛星が2008年に打ち上げが計画されています。
現在GLONASS衛星全体としては13基が稼動しており、そのうち2基がGLONASS-M衛星です。

GLONASS衛星は、地上管制局からの信号を受信するとともに、この情報に基づいて起動情報や、時刻信号等を地上に送信する為に必要な送受信装置・アンテナを装備しています。
また、安定した時刻信号と搬送波を供給する為に、セシウム原子時計を搭載しています。さらに、これらの装置を連続して稼動させるために、電力の供給源として巨大な太陽電池パネルが取り付けられています。

GPSとGLONASSを併用することにより、以下のような改善が見込まれます。

(1)GPS衛星だけでは困難な状況でも、GLONASS衛星次第では測位が可能になる場合もあります。
(2)GPS衛星だけで測位可能でも、衛星配置や上空視界が悪く精度が劣化している場合、GLONASS衛星次第では測位精度が向上します。
(3)RTKの場合、初期化時間の短縮やFix率の向上が見込まれます。

GPS衛星から発信されている測位用の電波のうちの1,227.6MHzの方のことです。単独測位でこの電波を受信するにはPコードを解読する必要があります。2周波受信機は、L1&L2両波を受信・処理できる機能を持ちます。

NMEA とは、受信機とナビゲーション機器の通信に使用されるプロトコルのことです。通信の際は、シリアルポートを使用します。GPS受信機が出力できるデータ は、機器によって異なります。受信機の性能や価格に比例して利用できる数が多くなる傾向がありますが、低価格にもかかわらず利用できるNMEAデータが多 い受信機もあります。

PCV(Phase Centerr Variation)とは、エポックごとに受信機に飛び込んでくるGPS衛星電波の入射角に応じて、アンテナでの受信位置が変化することを言います。
PCVを無視すると高さ方向に数センチの誤差が生じることがあります。 各アンテナはこのPCV補正量を持っており、異機種のアンテナで観測した場合、PCV補正量を用いて基線解析することで、受信位置の補正を行います。

PCV補正を適用する場合には、従来のアンテナ定数証明書でなく、PCV補正用の新しいアンテナ定数証明書が必要になります。 証明書については、弊社かお近くのトプコン販売の営業所にお問い合わせ下さい。

PCV補正は、異機種混在時に各メーカー及び各機種それぞれが持っている違いによる成果値の誤差を無くす目的で行われます。
従って、「他メーカー製受信機との混合観測」及び「電子基準点・GPS固定点」の利用時に必要になる物で、「同一機種」による観測では必要有りません。

現場観測関連

P-13ケーブルを使用していますか?また、接続はLEGACY(受信機)のAポートに接続していますか?以上の項目がクリアしているのに繋がらない場合は、ケーブルの断線が考えられます。弊社まで御連絡下さい。

1.受信機の電源をOFFにします。
2.ファンクション(FN)ボタンを押した状態にします。
3.電源ボタンを押して離し、受信機の電源をONにします。
4.2つのLEDが緑色で点滅するまで待ちます。
5.2つのLEDが黄色で点滅するまで、5秒間待ちます。
6.黄色の点滅中にファンクション(FN)ボタンを離します。
黄色の点滅は5秒間だけ続きます。NVRAMのクリアは、この黄色の点滅中にファンクション(FN)ボタンを離す必要があります。VRAMクリアとは、 受信機を初期状態(出荷時)にする機能です。受信設定・通信設定やアルマナックがクリアされますが、内蔵メモリ内の観測データは削除されません。 NVRAMのクリアを行った後はアルマナック等のデータを取得させるために約25分間の衛星補足を行ってください。

LEGACY-E、LEGACY-H受信機電源がONの状態から、ファンクションボタン(FN)を5~8秒間押し続けます。押し始めて5秒後に記録LED が赤色に点灯します。この点灯中(3秒間)にファンクションボタン(FN)を離してください。※:ファンクション(FN)ボタンが8秒以上押された場合、 その操作は無視されます。これはボタンの誤操作による受信機の保護のためです。

送信機
1.ケーブルは正しく接続されていますか?
2.電源は入っていますか?
3.電源ランプは点灯していますか?(電源電圧は11V以上ありますか?)
4.チャンネルは送信機、受信機とも同じですか?
5.チャンネル切換器が繋がったままになっていませんか?
6.送信機、GPS間の通信速度は9,600bpsに設定されていますか?

ノイズが考えられます。次のようなものがノイズの発生源として挙げられますので、確認してみて下さい。

・旧式のディーゼルエンジンの車
・草刈機等の小型エンジン
・小型船外機
・違法改造の無線を搭載したトラック

対処方法は、ノイズの発生源から離れるしかありません。

作業規程関連

1:1級基準点=1km
2:2級基準点=500m
3:3級基準点=200m
4:4級基準点=50m が標準距離となります。 通常設置する基準点の平均距離が標準距離を超えた場合は、その上位等級が採用となります。但し、距離に関しては、作業内容にも左右されるため、計画機関との打ち合わせにより、等級を決定するのが普通です。

出 来ます。ただし、1周波のGPS受信機と2周波のGPS受信機(電子基準点)とでは、L1解析しかできません。したがって、基線長が10kmを超えないよ うに網を組む必要があります。作業規定上では、10kmを超える基線の場合、10kmを超えないような節点を設けて観測を行えば、1周波受信機での観測・ 解析も認められています。但し、接点も辺の制限に含まれますので、注意が必要です。

出来ません。偏心計算による誤差が考えられるものと、RTKには偏心の考えがないためです。また、関連するものとして、アンテナタワーの使用も不可(設置誤差が出るため)となります。

公共測量作業規程に則り実施する場合は、飛び級(1~3級の観測)は認められていません。3級基準点観測時は、固定局は2級基準点となります。但し、公共基準点登録済み(三角点・登録済みの1~2級基準点)を利用する場合は、等級の指定は有りません。